
【馬医(ばい)ロスの日】
皆さん、「馬医(ばい)」という韓国ドラマ、ご存じですか?
以前から患者さんに、
「鍼灸で王様の病気を治す面白いドラマだよ」
「鍼ってすごいんですねえ」
「馬医が9時15分までやっとるで、リハビリは10時過ぎじゃないと行けんがね」
…などなど、いろんなことを言われてきました。
「先生も一度観てみやー、面白いで」と何人にもすすめられていたのですが、最近はテレビといえば朝の情報番組と、夕飯の時になんとなく観るバラエティくらい。なかなかゆっくりテレビを観る時間もなくて、ずっとそのままになっていました。
ところがある日の朝、娘が出勤前にテレビのチャンネルを変えた瞬間、ちょうど鍼灸施術のシーンが映ったんです。
「あれ、なんだこれ?」とつい手を止めて、ほんの数分だけ観たのですが…
そのわずかな時間で、ドラマの世界に一気に引き込まれてしまいました。
「面白い!」と直感で感じたんです。
それからというもの、毎日録画して観るようになりました。
主人公ペク・クァンヒョンが、あらゆる困難を乗り越えながら、ただひたすら患者さんを良くすることだけを考え、一人ひとりに寄り添っていく姿勢。
患者さんの心を安心させるような台詞や態度にも、思わず「勉強になるなぁ〜」と感じながら、朝の開店前の慌ただしい時間にもかかわらず、娘と少しだけ一緒に観て。
娘が仕事から帰ってきて、私の仕事もひと段落してからまた一緒に続きを観て…
「続き気になるね〜!」「早く観たーい!」が、私たちの毎日の合言葉になっていました。
私が幼い頃も、家族で一緒にドラマを観ていたなあ…と、どこか懐かしい昭和のぬくもりも感じながら、とても楽しい時間を過ごすことができました。
…が、昨日、ついに最終回を迎えてしまいました。
今日はすっかり「馬医ロス」。
患者さんたちが「嵐が活動休止してから元気が出んのよ」と言っていたあの気持ちが、今ならよく分かる気がします。