鍼灸明勝堂では、毎月「名古屋碓井流活法塾」を開催しています。昨日の講習には、大阪から1名、名古屋から2名の方が参加され、少しでも多くの症状に対応できるよう、熱心に学んでおられました。
今回のテーマは、喘息をはじめとする呼吸器疾患や、自律神経の乱れによって呼吸が浅くなっている方へのアプローチです。碓井流活法には呼吸を調整する技が数多くあり、その中でも特に呼吸が深くなり、楽にできるようになる技を学んでいただきました。
皆さんは、普段あまり意識しないかもしれませんが、実は左右の肺で吸い込む空気の量に違いがあることをご存じでしょうか? 片肺の調整を行うことで、この左右差をなくし、より多くの空気を取り込めるようになります。また、私たちの呼吸では、毎回の呼吸で約2割の空気が肺に残ると言われています。この「残気」を排出する技を使うことで、まるで生まれ変わったかのような新鮮で楽な呼吸ができるようになります。
碓井流活法では、呼吸と身体の動き(関節の可動域)が密接に関係していると考えています。肺の膨張と収縮がしやすくなることで、筋肉の膨張と収縮もスムーズになり、関節の可動域が向上し、体を動かしやすくなるのです。
さらに今回は、人間の身体の要ともいえる仙骨や仙腸関節の調整技についても学びました。私自身、碓井流活法に出会う前は、多くの身体の痛みや不調が仙腸関節に由来するという考えのもと、AKA療法を用いて施術を行っていました。しかし、碓井流活法には仙腸関節をより巧妙に調整する技があり、「こんな方法があったのか!」と多くの施術家が驚かされるほどです。
この呼吸の調整と仙骨、仙腸関節の調整で、喘息、呼吸器疾患、自律神経の乱れ、肩こり、首の痛み、腰痛、坐骨神経痛、膝の痛みなど、多くの症状に対応できるようになったと思います。
今後も、碓井流活法を通じて、皆さんがより多くの症状に対応できるよう、知識と技術の研鑽を続けていきます。次回の名古屋碓井流活法塾も楽しみにしていてください!